平成22年度のグループホーム外部評価の調査を今日終えた。昨年は私が一人で対応したが、今年は管理者が上垣外君に変更となり、全ての調査を彼一人で対応してもらった。毎年毎年、外部評価の調査を受けて思う事は、来年こそはパーフェクトにしてやるぞ!という気持ちになるが、それが、どう言う訳か、調査美を迎えると何かしらの穴が露呈する。一年は非常に早く過ぎ去ることと、求められる項目が、必ず次の調査日までに見直され、必要な事項が実施されていなければいけないと言う点で失敗を繰り返しているようである。
今年与えられた課題については、まだしっかりと要点がまとまり切れていないので何とも言い難いが、一つだけ、職員全体に理念の共有が出来ていない点を指摘された。確かに、理念は掲げているが、掲げているだけでは不十分と言えば不十分である。理念を理解しているのが経営者でもある施設長だけと言うのも、はなはだ寂しい限りである。寂しいと言うより、施設長の一人相撲と言った方が正しいかもしれない。
施設長ばかりが、理念も素晴らしく、認知症介護を十分に理解していても、同じ理念と介護スキルを職員全体が共有しなければ、そこにある介護は夢の中の夢のレベルである。この点を十分に反省して来年こそはパーフェクトを目指したい。
今回の参議院選挙の三重県における有権者の投票率は47%、前回選挙より0.05%マイナスと言う結果だそうだ。有権者の半数に満たない県民しか投票していない現実に驚きと嘆きを感じてしまう。話はまったく別の話題となるが、今回の7月の三重県地域密着型サービス協議会(旧称、三重県グループホーム連絡協議会)の定例研修に際し、会員事業所へのアンケート調査を実施した。アンケートの有効回答率は51%。これまた、半数の事業所しかアンケートに回答していない。
国政選挙は、私達の協議会が実施するアンケートなど比較にならないほど私達の生活に直結した重要な問題であるはず。しかし、この国に生活する人の半数は何に対しても興味を示さないのか?それとも無意味と感じているのか?もちろん、投票に値する候補者が立候補していないという点も無視できない事も事実である。しかし、民意の唯一の表現手段として私達有権者が持っている権利とすれば、候補者の中から自分の考えに一番近い候補者を選んで投票すべきであると考えれる。逆に、自分の考えと全く同じ考えの候補者なんて存在しないほうが自然である。
誰しも今の現状に満足しているわけでもなく、何かと文句や注文を付ける人が多いにも拘らず、選挙投票に出向かないことは理解に苦しむ。投票日の今日、都合がつかない人も、期日前投票も実施されている。投票にかかる時間は、投票所に遠い地区に住んでいるとしても車で一時間もかけて走る必要のない中学校区に一つ程度の投票所が準備されている。ほんの数十分程度の時間で、国政選挙に関わる事が出来るのであれば、もっと沢山の国民に選挙に参加してほしい。投票率が上がることは、社会も変わる。
今日の選挙速報を見ながら思った呟きを書いてみた。
今日は月に一度の満月の夜かしらと思うほど、非常に賑やかな一日でした。歌は聞こえ、大声で他人に世話をやく人もいれば、あちらこちらで井戸端会議。それも、何時も以上にパワフルな大阪のおばちゃんの乗りの井戸端会議は、事務所の中まで響き渡る。一人が歌い始めると、つられるようにもう一人が黒田節を・・・・色々な歌がクロスオーバーして、シンクロして、おまけに場所が場所だけに共鳴して、いや~ア、大変な一日でした。
利用者が多い日は、その分一人頭の占有面積が小さくなる。すると、お互いが干渉しあって相互に何かしらのスイッチが入りやすくなるのでしょう。それでも、一日を終えて皆さんが帰る頃には、いつもより楽しそうに帰って行かれた。これって、私達がカラオケに行く時、時として何も理由も無く参加者全員のノリの良い日といくら頑張っても乗れない時があるように、昔のAKB48さん達も今日は相対的にハイテンションな一日だったのでしょう。
こんな日は事故も起こらない、体調不良の人も出ない。全員がベストなコンディションの希少な一日だったのでしょうね。しかし、昼間はしゃぎすぎて、今日の夜に疲れが出てきても困るのです。やはり適度が一番なんでしょうね。
なるほど、今日の気温も影響しているのかもしれませんね!?今日は一日雨のでしたが、特に湿度も高くなく気温の上昇も抑えられていました。つまり、高齢者にとって、とてもベストな気候だったのでしょう。あまりに厚くなりすぎるとエアコンが入ります。高齢者はこのエアコンの冷気を結構嫌います。寒いと言うのです。27度設定でも僕達には厚くてジメジメとして汗ばんでくるのに、歳をとると肌寒く感じるようです。だから、今日のようにエアコンの力を借りなくとも十分過ごしやすい今日のような天候が一番楽に居ることが出来るからでしょう。
明日は一日晴れ間が覗き、次の日曜日から一週間は、また雨模様の日々の連続らしいです。次第しだいに湿度も高くなり日中の活動の邪魔になる日も近いと思います。気候変動が激しいこのごろ、年寄りには厳しい日本の夏は、やはりそれなりに厳しい蒸し暑い夏でなければいけないのでしょう。暑すぎず寒すぎず、適度な環境ばかり求めていては、困る人々も沢山いるのでしょうね。しかし、今日は、一日、大変活気がある一日でした。こんあ一日が毎日続けばいいのですが・・・・。
グループホーム入居者のお二人と共に先の参議院選挙期日前投票に行きました。鈴鹿市役所12階の選挙管理委員会の特設会場に入り、事前登録を行い、所定の手続きのあと名前を呼ばれるまで入居者の方と一緒に待ちました車いすの利用者は係の人が伴い、歩ける方はそれなりに係の方が付き添い、まずは選挙区選出選挙の投票に、次に比例代表選挙の投票を行いました。係の方の対応は、代筆も含めて丁寧に対応して頂き、今回の選挙に参加して頂いた利用者の方にもそれなりのメリットは多かったと思います。
認知症グループホーム入居者の選挙権の是非については、いろいろな意見に分かれる事と思うが、僕の意見は認知症となっても記憶に障碍を抱えるものの、特に知識が低下したわけではなく、国民として政治に参加する権利は維持されるべきと考えるのです。今回はご家族の要望もあって初めて選挙に参加しましたが、選挙に参加する事以外にも、今まで拒否の多かった入浴も、選挙に行く事を言い訳にしてお風呂には入っていただけたり、帰宅途中、選挙に行った誇らしげな顔を見せていただけたり、グループホームに入所することで全ての社会的活動が切断されてはいけないと考えます。
今日の選挙に参加した証に、投票済証なるものを頂戴してきました。ご家族にお送りするべきか、このまま参加者の居室に飾っておくべきかで迷っています。恐らく、居室に飾る事となるかと思います。雨の降りしきる中、車いす利用者一名と自立している方一名の二名。市役所の正面玄関の大屋根の下に車を止め、雨にぬれることなく選挙を終えました。
今日、アメリカの友人からメールに添付されてきたCBSニュースの映像がある。局の専属のキャスターを務めていた女性が40歳代で記憶に障碍を抱えるようになり、55歳の今、認知症専門の施設に暮す姿をレポートしていた。興味ある方は下のアドレスにアクセスして、その画像を観てほしい。但し、日本語に吹き替えられていないので音声は全て英語である。
http://www.cbsnews.com/video/watch/?id=6601253n
映像の最初に現役時代の彼女の姿と当時に活躍状況が報告され、その後に施設に暮す彼女の姿が紹介されている。施設で生活している彼女の年齢は55歳。さすがに若く美しい、施設も日本の施設に比較してみても施設らしくない雰囲気である。もちろん、入所費用はアメリカの中でも高額な施設に相当するとは思う。私が1990年にアメリカの認知症ケア施設を数か所見学に行った時。訪問した施設は、アメリカで標準的な施設を中心に回った。その標準的な施設も、この映像で紹介されている施設に近いものであったことから、日本人の考える専門施設との大きな違いを感じてしまう。
この映像をみて施設の違いだけでなく、アルツハイマー病に対するアメリカ人の考え方の違いに注目している。実は、この映像は若年性アルツハイマーの恐ろしさと進行の速さだけをレポートしているわけではなく、アルツハイマーを患った妻をめぐる家庭環境の劇的な変化をレポートしている。現役時代に結婚してアメリカの大手テレビ局で働き、夫婦ともに東京、モスクワ局への赴任等を経験し、その後、妻のアルツハイマーの重度化に伴い施設入所。夫は妻の変化に涙しながら状況を話しているが、今では別の女性(夫と早くから死別)と生活を共にしている。この感覚も日本人と大きな違いがある。
そして、この映像を送ってきた私の友人も、メールにハート・ウォーミングな話だから見てくれ!と書いてきた。ハート・ウオーミングとは、直訳のとおり心温まる話であるが、私たち日本人の感覚からは認知症となった妻を施設に入所させて、自分は新たに別の女性と生活を共にする事は出来かねる。私達の感覚からは、オーストラリアの認知症患者であるクリスティーン・ボーデンさんの話は逆で、認知症と診断を受けてから愛する伴侶を見つけ結婚。夫の支援を受けながら世界各国で講演活動を行っていた。オーストラリアもアメリカも同じ言語を話す国ではあるが南半球にあるかその逆かと言う理由で、これほどまでに考え方が違うのか・・・と不思議には思える。