認知症となっても過去に習得したスキルは残ります。
例えば、針仕事。
女の人は、それなりに針仕事をやった経験ある人が多く
その時の記憶は、認知症となって実行機能や見当識に障害を持っていても
少しの説明と準備を整えることで
軽々と針仕事を実行できます。
この行為自体が、その人の自信につながり
生きていること、今、この世に存在することの喜びにつなげることができます。
今日、太陽の家で使っている座布団の一部にホツレを発見しました。
早速、針と糸を用意して、利用者のAさんに修理をお願いしたところ
胃と簡単に修繕してくれました。
このことをきっかけに、周りで見ていた他の女性陣も
我も我もと、針仕事を引き受けてくれるようになりました。
簡単な切っ掛け。糸のホツレを見つけ
利用者に見せながら、修理できる?と聞く。
ただそれだけの事で、色々な展開ができました。
認知症だから、何もできない!と決めつけることなく
簡単な作業をお願いしてみましょう!
そこから、大きなメリットを獲得することは可能です。
認知症となると、記憶の障害、実行機能の障害、見当識の障害や感情コントロールの障害等がご本人を苦しめます。
私が知っているアルツハイマー型認知症の人で、非常に大らかな認知症の方がみえます。
ご自身でも「アルツハイマー」と公言できる高齢の女性です。
世の中には仙台の丹野智文さんと仰る若年性認知症と診断を受け
今なお、活発に講演活動をされている当事者の方もみえます。
私が知る高齢女性の場合は、認知症であることを受け入れています。
そして、それは、彼女にとって生きていく上で大きな悩みごとではないようです。
アルツハイマ―の診断を受けていても、「だから・・・??」とヒョウヒョウとしてみえます。
丹野さんも、最初に若年性認知症と診断を受けた当初は、その診断結果は重く心に圧し掛かった!と言われていますが
それからは、自分のできる事を一生懸命探し、色々なツールを使って(例えば携帯電話の位置情報やスケジュール機能)
ご自身でできる事を継続してみえます。
世の中に認知症の人が団塊世代の高年齢化に伴い増える今、
私たちは、どの様に認知症をとらえていけばいいのでしょう?
私自身も認知症となる年齢となってきました。
専門病院の医師に『認知症です」と言われるかもしれない時を想定して
自分なりに心の準備を・・・?又は、それよりも腕の良いケアマネを捕まえておくべきか・・・・?!
昨年の8月以降、認知症道中膝栗毛をお休みしておりました。
継続は力なり…….って言えた義理ではないのですが。年が明けて本日、改めて再開させていただきます。
さて、本日の話題は、認知症の人の特有の記憶障害について書いてみたいと思います。
認知症には、必ず記憶がままならない状況が全ての認知症の人に現れてきます。
これは、アルツハイマーだけでなくほぼすべての認知症の人に出現します。
私たち介護のスタッフは、資格取得に際し認知症を学ぶのですが
そのテキストでは、認知症の記憶障害と経年的着もの忘れは違うと言われています。
しかし、年齢を重ねるにつれ確かに物忘れは増え始めます。
現に私自身も色々な言葉を忘れています。
先日も、レスパイトの言葉が出てこない。
内野居宅のケアマネジャーに、介護にかかる負担軽減を目的とした言葉ってなんだ?と聞いたほどです。
流石に、若いケアマネジャーは、「レスパイトとちがう?」と即答できていました。
認知症の人のもの忘れはヒントを与えられても、思い出すことができない。
年齢による物忘れは、ヒントを与えられれば思い出すことができる。
と教えられます。
はたして、年齢を重ねることで発生する物忘れなのか?認知症の始まりなのか?
もうしばらく様子をみなければ分かりません。
そんなことを考える2024年元旦でした。