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ブログ-施設長の部屋

2012/3/30
高齢者への支援

一言で「高齢者への支援」といっても幅広く、人によってニーズも異なり、非常に難しい課題であることは、介護を実践するものにとっては、なんともし難いジレンマにぶち当たってしまう課題である。

 うちのペットのクッキーちゃんは、最近になって失明してしまっているようである。ペットは人間と違って、痛みや苦痛を自ら訴えることをしないから、今の彼女の状況は、普段の行動や素振りをみて察しなければならない。最近、やたらと物にぶつかる。いつもお散歩する裏庭ですら、洗濯物干しのポールに鼻先をぶつけてみたり、自分のウンチを踏みつけたり・・・と、やたらと痛い!思いをしているように見受けられる。先日は、オシッコを終えて、ベランダの上に抱えあげて載せてあげたところ、そのまま反対側のベランダの淵から、地面に落ちてしまった。目が見えないにも関わらず、急いで部屋に入ろうとベランダを早足で移動してたので、彼女はベランダを通り越して、がけっぷちに気付かずに落ちてしまったようである。

 目の見えないペットのために、室内の家具や物は、できる限り移動させないような配慮をしてても、それでも、テーブルの脚にぶつかる。四足で歩くために白い杖で、確認して前進することもできず、次第と高度ぷ範囲が狭くなり、移動するスピードも遅くなってきている。それに連れて、エネルギーの消費も減少して、体重の増加がみられる。今まで、活発に移動し、ソファーにも何の苦も無く飛び乗っていた彼女。一日中、ホットカーペットの上でゴロゴロしてる生活が続いている。

 先日、うちのデイサービスの利用者が、昼間のデイサービス利用を終えて帰宅したのちに、自分で歯科医院に行く途中、車にはねられた。頭をうっていて、軽い脳挫傷という診断がされた。高齢ということもあって、手術は避けられて、早々と自宅に帰された。高齢で独居生活という状況を考えると、これからの余生に、今まで以上の支援の手が必要となることは避けられないだろう。

 認知症の有る無しに関わらず、人間は、ある程度の年齢に達すると大きなギャップのある階段を転げ落ちるように、身体機能の劇的な変化を経験していく。人が死ぬときは「蝋燭の炎が消えるごとく」といわれるが、そこに至るまでには、そんな静かな最後ではないようだ。転倒して骨折、病院に入院、一日中寝たきり、関節の硬縮、移動不可能、飲み込みの障害、栄養、水分不良、老衰から死亡。このような段階を踏んで、人は朽ちていく。そのきっかけに転倒骨折、自動車事故、癌などの大病、家族構成の崩壊など。いろいろな転換期を経験しながら、その時に応じた適切な支援は、日中だけのデイサービスやデイケアだけの支援では、到底応えようのない課題ばかりである。さりとて、施設入所したところで、本来の地域に根差した介護もままならない。現状の介護保険制度だけでは、支えきれない高齢者が五万といるのが、今の現状である. これからの高齢社会を思えば、我々の実践している介護も、量ではなく質と方向性へと変化させなければいけない時代が、きっとやってくる。6時間~8時間の提供時間枠から7時間~9時間の時間枠に変わったところで、本人にとってふさわしい介護なのか?甚だ疑問である。

2012/3/30
夜のモクレン

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2012/3/26
春を感じた一日

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2012/3/23
高齢者の介護

 私達の業務は、高齢者の介護を行っています。認知症を患っている高齢者や脳梗塞などの脳血管性の麻痺のある高齢者の方々が、サービス対象者となります。そんな事はわかってるわい!と叱られそうですが、この業界、いたるところに落とし穴があることは、あまり認識されていないようなんです。

 今日の午前中のネット情報ですが、北海道の高齢者グループホームで、職員による虐待が報道されたのですが、長年にわたり、複数の介護職員が利用者に平手打ちや暴言を与えていたと、内部告発から表面化したようです。高齢者グループホームってのは、認知症を患っていることが入居の条件となります。よって、この被害者の方々も認知症を患っており、何度も繰り返し同じ事を言っては、職員の不満をかっていたのでしょうか?!この施設の職員さんのように、高齢者介護事業所の全ての職員さんが同じように、介護に疲れて、利用者に対する憎しみを持っているわけではないはずですが、特に認知症高齢者の介護は本当に難しさが伴います。認知症周辺症状(BPSD)と言われる行動障害や精神障害が、介護者の負担となり易いところが、認知症介護を難しくしています。北海道のグループホームで行われた虐待を容認するつもりはありません。しかし、ある意味、認知症介護の落とし穴にはまってしまった哀れな介護職員であるかもしれませんね。

 そもそも、高齢者介護は、社会保障の一部でありながら100%公共の資源で無いところが、日本の社会保障の歯がゆいところ。全国一律に40歳以上の国民は介護保険料を負担しあって、それを財源として国の補助金も含めての運営を継続しているのです。国内の万とある施設サービスや在宅サービスが提供されることで、一律の報酬が介護保険から、個々の事業者へ支払われます。資本主義の社会のなかでは異質な制度であり、この部分だけ取って考えれば、社会主義的理論を基にして、公平な分配を基本に据えています。これを簡単に言えば、全国のどこのラーメン屋でラーメンを食べても同じ値段である。と言う理論と同じです。同じラーメンを同じ価格で味わえるなら、そんな良い事はありません。しかし、味はバラバラ、提供されるサービスの「質」もバラバラで価格は同じ。今の介護は、この状態が全国的にみられるのです。そうなると、それらのラーメン屋(介護施設)のコックの腕を磨いてもらって、ある程度、全国一律に近い平均点は確保してもらいたいと思うのは当然です。誰だって、マズイラーメンに一定の金額または代金自体支払いたくはありません。

 私達の行っている介護が、全国一律の価格設定のラーメン屋さんと同じ制度と言うことなんです。サービスも味も悪いラーメン屋さんは、お客様に飽きられます。または、お客さまも来てはくれません。当然、売り上げはあがりません。挙句の果ては倒産です。まあ、ラーメン屋さんfで働く従業員さんは、店がつぶれたとしても平気。次の店を探せばよいのです。しかしですよ、店が流行らずに潰れてしまったラーメン屋さんで働いていた従業員さんは、他のラーメン屋に移ったとしても、同じ事を繰り返します。逆に店側からすれば、店の繁盛に水を差す、悪いタイプの従業員さんという判断をされがちです。

 こうやって考えて行くと、全国一律の報酬を確保している以上、少なくても全国の平均レベルのサービス提供はまもらないといけません。それも達成できずにお給料をもらう職員さんは、それこそ「詐欺」です。これまでのレベル!と基準が示され、新たな介護保険の報酬改定が行われます。4月1日より、私達の行う介護は、全国一律から、出来高払いに近い報酬単価となっています。資格を持つこと。しっかりと決められた時間はサービスを提供すること、社会資源の一部たる自負心を持って地域貢献すること、そして、その人の必要なニーズを探して提供することとその人の人格と尊厳を守ること。これらの事は、最低でも守らなければ詐欺師と呼ばれても仕方ないのが今の日本の高齢者介護の現状です。

 自分が選んだレストランで適切な扱いを受け、価格に見合った料理を食べることが出来る様に思ってレストランに入りますよね。あまりにもひどい状態のレストランであれば文句を言います。それと同じ事が高齢者介護の現場で起きないよう、私達が行っている事を客観的に見直し、それを管理する者のモラルに訴えかけたいと考えます。

2012/3/20
春のささやき

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 散歩途中に見つけた菜の花と土筆の写真です。

 菜の花は、まだまだこれから花が咲き始めそうですが、土筆はそろそろ終盤に向かうのかな・・・?

 毎年、土筆はお醤油とお砂糖で煮つけて食べるのですが、お酒のあてにちょうど良い。春先には、必ずほしい一品です。


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