認知症、特にアルツハイマー型認知症の高齢者の書字障害の要因は様々である。
失行による失書だけではなく初期の認知症においても失書は見受けられる。
特に平仮名より漢字の失書が多くその要因として漢字の資格的イメージ(字形)の想起困難、
及び書字行為の間、そのイメージを保持することの障害により生じる可能性も存在する。
今回のタイトルにある書道教室における作業手順の見直しが
重度の認知症書字障害にある程度の好影響を与えたこととして興味深い結果を得ることができた。
重度の認知症症状を持つA氏は、偶然にも今回の書道教室の先生に長い間
書道を学んだことのある人物である。
久しぶりに顔を合わせたにも関わらず、先生の顔を認識することもできなかったし、
また正しく手本通りの漢字を書くことができなかった。
書道家の先生は、手本の漢字をできる限り小さな偏に区切って指導しはじめた。
これは、複雑な漢字の写字困難を簡素化することで容易にしていくことで
全般的認知機能低下した人でも視空間認知を手助けすることになる。
小さな手助けながら指導の仕方で、それまで漢字を写字することも困難だった人が
間違えることなく漢字を書くことができた。
それと同時に、その人は先生の顔に対する認識も取り戻し昔書道を
習っていたことを部分的に思い出すことにつながった。
まだ実施回数も少ない書道教室であることから認知症の改善のエビデンスとはし難いが
今後の認知症ケアにおける、一つのアプローチとしては気になるところであった。
一年がかりの大仕事でした。
いりいろと苦労しましたが、何とか昨年末に念願の社会福祉法人の認可を得ました。
認可を受け、即、法務局に登記しました。
『社会福祉法人 夏秀会』が正式名称です。
法人登記終わるまでは、この名称を名乗ることができないため
今になりましたが、苦労した分、嬉しさもひとしおです。
同時に、とっぷりと足の抜けない世界に踏み込んでしまった感もあり
その責任の重さに浮かれてばかりいられない気分です。
そもそも社会福祉法人は、社会福祉を目的とした法人ですから
営利法人と違って、利益を求めて業務をおこなうことはできないわけです。
全てが奉仕活動に準じて、地域の福祉に貢献していかなければならないのです。
この正月は、久しぶりに何にも追いかけられずにのんびりと過ごせました。
この法人の設立趣意は「認知症の人の支援」を主にしております。
「人として生きることを応援する」が法人理念です。
そして、いよいよ新設の施設建設に着手する段階となります。
また、今日から忙しい毎日となりそうです。
長い間のご無沙汰となってしまったブログですが
新年を迎えて、新たな気持ちで今年も頑張って社会福祉に貢献したいと考えています。
皆様、今年も旧年同様ご指導・ご鞭撻のほどよろしくお願いします。
さて、年の初めのお話として、以前見つけた面白い文章があったのでご紹介しよう。
『 商売はあきないという
それはおもしろくて仕方がないからあきないなのだ
いつもおもしろいから 笑顔が絶えないから「商売」となる
「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」
いつも活発だから「勝売」となる
あきない商売をおもしろくないと思っているとすぐ飽きる
いつも不平不満や、愚痴がでてしまう心が次第に傷ついて「傷売」となってしまう
こんなお店には、そのうち誰も寄り付かなかくなり「消売」となって消えてしまう
「笑売」をしているのか、「傷売」をしているのか「勝売」をしているのか
「あきない商売をしているのか」』