僕は、今、土曜日の夕方の時間帯にNHKのBSで放送している「刑事コロンボ」が好きで、暇あれば観るようにしている。
主演俳優のコロンボ役は、すでに他界されていて、今放送されている分は1970年代に収録されたもの。
登場する人物のスタイル、車、町の景色は、そのまま70年代のアメリカそのもの。
電話も、携帯電話は一切なく、全てがコード付きの懐かしい電話。
そう!この『懐かしい!』ってのが認知症ケアにとって重要で、
短期記憶に障害は受けるけど、古い記憶は結構最後まで残ると言われている。
認知症の人にとって、古い昔の音楽、映像等は、きっと今僕がコロンボを観ながら過去の生活を思い起こし
その時代に浸っているのではないだろうか・・・・
だから、人によって生活歴や嗜好の違いによって、浸れるモノは別として、
必ず一人ひとり、個別の浸れる物語をもっているのだと思う。
私たち、介護する側は、その物語を掘り起こし、その環境を整備してあげることで
認知症の人達が、安心して、時を過ごすことができるのではないか・・・と思っている。