先般、秘密裏にカリフォルニアに行った。
サンフランシスコ近郊のSanta Clara Countyに用があっての渡航であるが
サンタクララと言えば、マイクロソフトやアップルの本社があるシリコンバレーで有名な場所である。
まず、街自体に若いIT企業のスタッフが流入してきており 、高齢化率を極端に下げている。
65歳以上人口が、15%を若干上回る程度。
若い世代の大量流入で、出生率も高く、日本の抱える逆ピラミッド現象は見られない。
そうは言うものの街の歴史は古く、サンホゼ市(SAN JOSE)やクパティーノ(CUPERTINO)近郊は
古くは明治・大正時代より移民が、農地を開拓してきた地域である。
日本からも多くの日本人移民が海を渡り、苦労した地域と聞く。
現地には東洋系の二世、三世や、メキシコ・プエルトリコ等の南米からの移民も多く
その数は白人の数よりも多い。
さて、そんな土地柄もあって、いろいろな人種が入り混じり、多種多様な文化が混在している社会を構成している。
それに加え、今なお、アメリカ合衆国全体の課題である医療保健の公的化は、日本のそれに比べると
非常に不便で使い勝手の悪い、経済的にも貧困層には冷たい制度として改善の余地を感じる。
メディケア、メディケイドと二種類の健康保険システムは存在するもの、保険金額が非常に高額であり
全ての国民が負担できるほど軽微ではないことから、貧富の差が医療と介護に大きいな影響を与えている。
まず、日本のように特別養護老人ホーム等の施設が極端に少ない。
ホスピスの類は、日本よりも多く存在するものの、そこに至るまでのレベルの高齢者に対しては
行政自体が音頭を取って在宅ケアを中心にシステムが構築されている。
認知症に関しても、一般的にアルツハイマー病が大きく捉えられていて、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症等の
病態は全て『認知症/dementia』と言われている。
また、認知症・アルツハイマー共に有色人種に発症率が高く、白人の1.5倍~2倍と言われている。
これは、私の個人的な持論であるが、白人のアルツハイマーが少ない理由として
宗教的な要素、生活環境の要素と気質の要素が大きく影響しているのではないかと考えている。
つまり、白人社会の多くがキリスト教の基、宗教活動やボランティア活動が盛んであり
生活水準も比較的高く保たれ、余生の過ごし方が他人種と違う。そして、白人の古くからの血筋である狩猟民族として
古くゴールドラッシュ時代から培われてきた権利と自由の思想が、人間の生き方、死にかたにも影響していると考えられる。
それは、欧米人特有の自力で生きることが出来なくなることをエンドステージとしての考え方として
寝たっきり老人や経管栄養チューブでの延命に対する考え方に大きく影響していると思う。
さて、ついつい長々と書いてしまった。続きままたの機会に・・・