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ブログ-施設長の部屋

2023/6/28
認知症道中膝栗毛 第63話 (近時記憶と即時記憶)

認知症の人は物忘れが、一般的に多くの方に知られています。

認知症=物忘れと言われる程、大概の人は物忘れが始まると認知症を疑い始めます。

これは本人においても同じことで、自分の中で覚えられない、思い出せない。ことに非常に敏感に不安感を覚えてしまいます。

だから、認知症になるとイライラしたり、時々わけもなく(周りからはそのように思われる)怒りっぽくなったりすると思われています。

これらの症状は、近時記憶(しばらくたった記憶)一般的に1分から3分程度~数か月程度の以前の記憶)

即時記憶(直前の記憶)一般的に数秒から1分程度の記憶の障害への拡大につながる状況があります。

認知症の初期には、思い出せたことが思い出せなくなる。しかし、何かヒントを与えることで思い出すこともある。

しかし、中度に進行し始めるとヒントを与えても思い出せない。それだけ記憶の容量が小さくなり始めているからです。

私たち専門職は、この初期から中度にかかる認知症の人達に対して、どの様な支援をすれば不安感が減少するかを考えて実行します。

①叱らない

②時間をかけて急がせない

③思い出せなくても安心できる対策を行う

④感情を動かす声掛け

⑤身振り手振りで視覚を活かす支援を行う

⑥忘れても良いことを伝え、記憶を肩代わりする支援を行う

簡単に思いつくだけでも、これだけの支援方法があります。

記憶障害は、本人にとっても非常に辛いことですし、不安なものでしょう・・・

自分自身が変化していくことは、そのまま廃人となりつつあると思い込んでしまいます。

問題はこの感情の揺れ動きです。

だから、周りの者が『忘れてもええのよ!」と、そして「忘れてもいいように対策しましょう!」と声掛け出来れば

しっかりと本人の思いを支えることが出来るでしょう。

これが、認知症の人に寄り添うケアです。 

2023/6/27
認知症道中膝栗毛 第62話 (雑草のごとく)

雑草と言われる植物は強い!

どこでも場所を問わず生きながらえる。

人間も、昔は、雑草のごとくたくましく力強く生活していた。が・・・

細菌の若い人たちは、滅菌生活のために、ちょっとした雑菌にも反応してしまう傾向にある。

高齢者もしかり。私自身も贅沢にも近代的な生活をおくらせてもらっている影響で

ちょっとしたことで体調が崩れてしまう事もある。

しかし、このオブラートに包括されて生きる姿勢も

ちょっとした手加減、さじ加減で状態の改善に結び付けることが出来る。

すっこし以前の話、うちのデイサービスを利用されるAさんは

最近では、、もっぱら車椅子での移動を余儀なくされてしまった。

慣れない車椅子の生活はとても不自由で、一日中、椅子に座っている時間も増え

お尻や腰の痛みを訴えることが増えてきた。

クッションを替えたり、色々と手をつくすも

一項に腰痛とお尻の痛みは改善されない。

そこで考えたのが、一日のうちで定期的に立ち上がりの訓練、立位保持の訓練、

お尻を動かす訓練を取りいれた。

すると、それまで立位保持も不安定で、脚がぶるぶる震える状態だった人が

立ち上がりスピードも速くなり、立位も安定してきた。

おまけに最近では、お尻の痛みも腰痛の訴えも全くなくなった。

だれしも、椅子に座りっぱなしではケツも居たくなるわな!!と

我ながらこの訓練を取りいれて良かったと思ている。

人間、必要以上に甘やかすと、弱腰になり、ちょっとしたことにもめげ易くなる。

何事も雑草のごとく!しぶとく生きなければいけないね!と思っている。

 
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2023/6/22
認知症道中膝栗毛 第61話 (認知症を楽しむ)

昨日、日本の認知症の第一人者である和田行男氏を三重県にお招きしてお話を伺った。

和田氏だけでなく、広島の戸谷先生(医療法人社団聖仁会副理事長)とNHKの番組制作 福祉班チーフディレクター

の川村氏。認知症では、全国に名をはせたプロフェッショナル達の豪華メンバーでパネルディスカッションを

開催した。

ハイブリッド方式で、会場で対面式プラスZOOMミーティングで配信した。

なかなかハイブリッドってのが難しく、開始早々から大きなトラブルに見舞われ

結構なブーイングを受けながらの開催。(笑)

さてさて、この中で、和田氏は認知症の人の行動心理症状の捉え方について

「次に出る行動心理症状を楽しめ!」と言われた。

和田氏自身も、認知症ケアにおいて、いろいろな症状が出現し驚かされる中、

それを嫌なものとしてとらえるのでなく、

「こう来るか・・・・!!」と感心することも含めて、変化や思いもよらない奇行に

興味を持つことで逆にストレスではなく楽しめる!と言い切っていた。

ストレスとならない。ってのは、凡人の僕には非常に難しい。

だって、夜も寝ないで歩き回る。同じものを買ってきて、冷蔵庫の中には生卵ばかり・・・。

繰り返し、家に帰ると言い出して、外に出ようとする。

そんな状態を楽しめなんて無理じゃない・・・?!

しかし、よくよく考えてみれば、和田さんが言うように

そんな突飛な言動の主を客観的にみることが出来れば

意外と簡単に、その様な症状を苦にはしなくてすみそうだ。

客観的に相手を見るということで。それらの行動に対し冷静に笑って済ませることがk脳となる。

客観的とは、決して無視することではないし、非常にプロフェッショナルな思考ではないか・・・

家族さんにしろ、介護職員にしろ、認知症を観るのではなく、人として相手を観れば

突飛な行動に笑え、許すことが出来るんではないかと考える。

簡単な例として、人ごみの中で鼻くそほじっている人を見て腹は立たないよね。

むしろおかしくって仕方ない。

発想の転換ってのが、燃え尽きそうな人に重要なんだよね! 

2023/6/9
認知症道中膝栗毛 第60話 (認知症の人の様変わり・・・)

認知症の人が変わり始めている。

いや、いや・・・人が変わる、と言うわけではないのですよ!

認知症となる世代が変わり始めているのです。

今まで認知症の人と言えば、明治、大正生まれのお爺ちゃん、お婆ちゃんだったのですが

今や、昭和生まれ。そして、ぼちぼちと、戦後生まれの認知症の人が増えてきた。

こんな事を書くと、「お前は若年性と言う認知症を知らないのか・・・?!」と詰られそうだが・・・

デイサービスを利用される方の中にも、好まれる音楽のジャンルが変化がみられる。

今まで、ビートルズなんてBGMに流したことがない。

しかし、今では、ビートルズやロックミュージックも必要とされる時代になりつつある。

以前より、僕は、機会あるたびに認知症ケア自体が大きく変わる時代が来ていると言ってきた。

まさしく、その予兆がすでにスタートしているのである。

今まで以上に求められるサービスの多様化、

今まで以上の精神的フォローの多角化、

要求が複雑になり、色々な文化にも対応できることが必要とされる時代となってきた。

介護職員さんも、それなりにスキルアップに別の意味で努力が必要となる。th.jpg

2023/4/26
認知症道中膝栗毛 第59話(高齢者と音楽療法)

これは介護職員の一方的な勘違いのお話し。

最近よく言われているのが、認知症高齢者だからと言って童謡、唱歌の発想は避けたいね!

僕も同じように、全ての認知症の人に。音楽療法の名のもとに介護側が昔昔の唱歌を先導することは辞めたいと考えている。

ましてや、今の時代、そろそろ団塊の世代が認知症として施設利用の時代。

団塊の世代と言えば、終戦後に生まれた人達で、

その人たちの青春時代の流行り歌って、決して唱歌ではない。

勿論、小学校の音楽に時間にも、唱歌なんて教えてもらったことは無い人たちがほとんど。

僕は団塊の世代とは言わないが、終戦誤8年目となる時に生まれ

馴染みの詩っていうのはグループサウンズやビートルズの時代。

物はなく、脱脂粉乳を給食の時にのんだ世代だ。

時代はどんどん変化し、今までの介護をやっていたのでは、利用者のニーズに合わなくなっている。

このニーズの多様化は、此れから先、さらにエスカレートし、求められる支援や要望は変化し多様化してくる。

当然、それに伴ってBPSD(認知症行動心理症状)の内容も複雑になり

それに耐えうる職員のスキルと精神力が求められる時代が、すぐそこに来ている。

私たち介護する者も時代の変化を敏感に取り入れ、それなりに自分自身も学んでいかなければ

これからの高齢者ケアは、成り立たなくなる! 


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