太陽の家

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ブログ-施設長の部屋

2010/5/27
太陽の家運営推進会議を開催!

今年に入ってちょうど半分まできてしまった。早いもので、年が明けて、色々な事があり、毎日あれやこれやと走り回っているうちに6月になってしまう。全てをパーフェクトにこなしていく事は難しい。いつもベストは尽くすが出来上がりは、常に満足と言うわけにはいかないのが人生かもしれない。

 前置きが長くなったが、昨日、当グループホームの運営推進会議を開催した。今年には入って二か月毎に開催を行っている勘定となる。グループホームが地域密着型サービスに位置づけられてから以降、事業所は地域の方々や行政を交えて二カ月に一回の運営推進会議(名前は非常に仰々しい・・・)の開催を義務付けられている。この義務を果たさないと、例によって「減算」処置とされる。最初は地域の方々をお招きするには気おくれがして、なかなか開催の案内が出せない状態が続いた。

 それから以降外部評価の調査員にも色々アドバイスを受けながら、ようやく第一回目の開催にこぎつけたのだが、初めての地元の方々との交流に、こちらも硬く構えてしまい、とにかく小難しい会議となった事を覚えている。私達の太陽の家を担当する地域包括支援センターの所長さんの優しいアドバイスを参考に、それから幾度か会を重ねるうちにお互いが慣れてきたこともあって、最近では少しだけど開催の要領をつかんできたように思える。

 ただ、行政が意図するように地域との密なる連携までには至っていないのも事実である。本来ならば、近隣の住民や商店などとの連携も仰ぎ、非常時などの協力を仰げるように体制を整えておくべきなんだろうと思う・・・。これは、今後の課題として、近隣の(と言っても、太陽の家は商業地域にあるため住民という方は近隣には居ない)業者の方々を巻き込んで、協力をお願いしていかなければならない。

 あと数回、出来ればこの年内には、更なる体制の強化・・・って言うか・・・・おなじみさんを増やすつもりで頑張ろうと思うのです。

2010/5/25
うちの丸子さん

 最近の丸子さん、少し元気がない!何を言っても浮かぬ顔。無表情であり無反応である。そして、何よりもこの状態の原因が分からない。特に他者が影響を及ぼしているとは思えない。ただ一つ気になる事がある。それは、彼女の口をついて出てくる言葉に「息子に言われとんの!若い人たちに迷惑をかけたらあかんよ!って」

 そんな彼女の言葉の度に、迷惑なんかかかってないよ!とは言うものの、すぐに同じ事を訴える。

 少し「うつ症状」が強く出ているようである。

 今日、珍しく一階のデイサービスフロアーを訪れた丸子さん。相変わらず元気のない表情をしながらデイサービス利用者と一緒に椅子に座っていた。表情のない顔をしながら、午後を一階で過ごしながら、夕方の送迎時間が近くなって、職員に諭されて二階へとエレベーターを待っていた。もちろん、職員も一緒に二階に上がろうとしていた時に、私の方から丸子さんに話しかけた。「いっぺん、車でふら~っと、出かけよか?」

 最初は、「そんなん、悪いで、ええわ!」と言っていた丸子さんだが、すぐに気持ちは変わった。本人は出かける気持ちになったようである。さっそく、靴を外出用に履き替えてもらい、そのまま車に飛び乗り、シートベルトを締めて出発。二人で鈴鹿川の河川敷公園へ行ってみた。少し河川敷を歩いて河の流れを見ようとしたが、丸子さんはお疲れモード。それまで、私の話には相槌を打っていたが、次第と黙りこくってしまう。丸子さんに歩き疲れた?と聞くと「うん!」と答える。

 その公園のベンチに腰かけ、しばしの休憩。川向うに走る国道一号線を説明し、走りゆくトラックの多さに感嘆し、大きく広い河川敷に感激し、遠くにかすんで見える入道ケ岳を見ながら、その距離に驚きながらも、しきりに「悪いなァ~」と繰り返す。

 丸子さん、毎日の生活の中で、自分自身が他人の世話になっていると感じているようである。誰が言っているのかは分からないが、どうも世話になっている気持ちが、今の彼女に大きくのしかかっているようである。一度、ご家族と話をしてみて、世話になっている感覚から、好きな事をやってもいい!という気持ちへ切り替えてもらえるような支援を行わなければならないと思った。

 丸子さんは、その後、車に戻って太陽の家に帰ってきたが、何処へ、誰と行ったのかが分からない様子。誰と何処へなんか分からなくても良い。でももう少し活気を取り戻してもらいたいので、もう少し頻繁に外へ出てみたいと考えている。

2010/5/23
宮崎県の口蹄疫問題に関して

宮崎県の抱える大きな問題である口てい疫のニュースは連日テレビや新聞報道で取り上げられているが、この報道ほど聞くに堪えられないニュースは無い。特に家畜を殺処分しなければならない畜産農家の気持ちや、当の牛や豚の感情を考えると辛くてしかたない。

 そう言いながらも牛肉や豚肉を美味しいと食べてしまう矛盾した感情を持ち合わせているのだから、何とも言いようがない。しかし、今回のような強制的に大量の家畜を殺してしまわなければならない事態に悲哀を感じる。これは、21世紀のアウシュビッツだ! 現場で直接、家畜に手を下さなければならない人達の気持ちを考えても、本当に辛いことと同情し、受ける精神的苦痛を想像しても耐えがたいものであると思う。

 今までに犠牲となった牛や豚には申し訳ないが、これ以上の犠牲を払わなくて済むよう、早期の終息を心より願っている。

2010/5/21
名古屋、ウエルフェアーを覗いてみて。

今日は、職員と3人で名古屋国際展示場で開催されているウエルフェアーを覗いてみた。字のごとく、福祉関係の展示会のようなもので、福祉車両、車いすなど多数の福祉用具の展示説明が行われている。一般の方も含め、ある程度の人が訪れていたが、以前に比べると来場者数も激減しているように感じた。それに応じるように出展者数も以前に比べると少なく、特殊用具やリハビリ関係の作業具などは皆無であった。

 バブル全盛の時代に、この場所でオートサロン等の車関係の展示会の出店を企画運営した事がある。あの当時は、数ある展示スペースエリア(1号館から3号館まで3棟の建物がある)の全てを使って、本当に沢山の出展者が競って出店品の売り込みに精を出していたものだ。また、来場者数も多く、専用の駐車場にさえ入りきらない来場者で、展示場の周囲には駐車場の空き待ちの車列ができたものであった。ところが、このウエルフェアーでは、駐車場にはスムーズに入れるし、専用駐車場も10分の一程度の車両しか駐車されていない。本当に寂しい限りである。

 出展者が少ないから来場者が少ないのか、来場者数と販促に結び付かない購買力の低下が出展者に二の足を踏ませるのか?これは、鶏と卵論争のようだが、やはり購買力の低下が一番大きな要因ではないかと思う。但し、全てが来場者の購買力に原因があるわけではなく、出展者も「売れる商品」を準備できていない。つまり、相も変わらず、旧態依然と市場ニーズをつかみ切れていない商品も問題である。

インターネットの普及から、何時でも何処でも、最新鋭のツールをみて、購入できる時代に展示会という手法はアナログ的販売促進方法となってしまったのか?仮に、販促活動として古い手法かもしれないが、こと福祉用具に関して言えば、カタログや映像だけでは判断の付けにくい、肌触りや感触などの点でやはり直接商品に触れることの可能な展示会が良い事は言うまでもない。

 しかし、現実はそれほど安易なものではないようである。それでは、私はこの展示会を通じて何かを購入したのか?と言えば、何も購入してはいない。最後に訪れたのが2年前である。その時には500円のグリップ強化のための補助具一個である。そして今回は何も購入していない。こんな調子だから、出展者も経費ばかり掛かっても、その経費さえ元を取れないような展示会へ出店する意欲もなえるというものだ。

 この展示会は明日、明後日の二日間も開催される予定である。時間があれば一度覗いてみていただければ来場者数への貢献が出来るのかもしれない。できれば、もっとたくさんの福祉用具を展示し、今、私達が必要としているリハビリ器具など。本当に買いたくなるような商品を紹介して頂きたいものである。

2010/5/20
自分自身の休日・・・

太陽の家の勤務表は私が作成している。色々な角度から職員の配置を考え、その人のベストを尽くしてもらえることを願って作成している。そして、毎月、職員へギリギリまたは遅れて配布している。その点では、月の予定が計画しにくい等、職員には迷惑をかけている事を十分に認識している。毎月、出来る限り早く職員には知らせてやりたいとおもいつつ、ついつい甘えてしまって遅くなる。ごめんなさい!

 さて、自分で勤務表を組んでいるにも拘らず、自分自身のお休みについて認識が甘いのは何故だろう・・・・?といつも思う。実は、今日は私のお休みの日だったが、朝から出勤して仕事をしていた。もちろん、今日しなくてもいいような仕事だから、さっさと切り上げて自宅に戻れば良いのだが、一応、半日は仕事をした。・・・・いや、別に私自信が仕事漬けというアピールを行っているわけでもない・そんな事を書こうものなら、職員からのブーイングがすさまじくなると言うものだ!

 ただ、私が言いたいのは、太陽の家と私の自宅の位置関係である。歩いて数歩という距離は、非常に便利な面と不便な面の両面を持ち合わせている。良い面としては、夜勤者の完全な一人勤務体制ではあるものの、隣の窓には、私の部屋がある。という点で、厳密には一人夜勤プラス半人前程度の助っ人が居るような点では役に立っているのかと思う。だが、これが、自分のお休みという面では、完全に自分自身のプライベートが守れない点で少し困った状況がある。これは役職の上でも当然かもしれないが、自分自身の気持ちが100%、仕事から切り離せないことである。一日、太陽の家の事は何も考えずに居ることは、私にとっては不可能な事なのである。だからと言って、気分が休まる事がない!というわけでもない。ただ、自分の休みだけど、施設の隣で、職員が一生懸命に働いている中で、自分だけがノンビリと過ごしていることに、少し罪悪感を感じてしまうのである。これは、自分の休みだ!と言い聞かせ、開き直っては見るものの、やはり職員が働く横で自家用車を洗車したり、昼間っから酒飲んで日光浴をする気にはなれない。どうしても、部屋の中でひっそりと息をひそめて(ただ寝てるだけだが・・・・)過ごすこととなってしまう。

 ここで又、標題から脱線して認知症介護にふれてみたい。認知症介護では、その人のプライバシーを遵守し大切に考えてあげたい。という理想が掲げられている。ここでプライバシーと言う点と自分自身の自由意思と決定という点と、上に書いたような私の休日の悩みを重ねてみれば分かってくる事がある。それは、文句を言いつつ、私は自由にこの場を離れて(外出と言う点で)気分転換も出来る。また、自分で決めて昼寝も出来る。好きな時に好きな事を出来るだけの自由は確保されている。しかし、グループホームという施設に入居すると、それは一切許されない現実がある。介護と称して、見守りと管理という形で始終見張られている生活は、決して心地よいものではないと考える。私だったら息が詰まる。

 ただ、認知症の高齢者への見守りをやめてしまう事は命を守る観点から許されないし、どうしてもプライバシーを守る点で、完全な個人の生活を確保すると言う事は出来ない現実がある。だからこそ、その点を職員には分かってもらいたい。逃げる場所も無い!好きに行動も出来ないつらさを理解し、それでも住みよい環境を整えるにはどのような支援が必要か?

 とても重要と思うのですが・・・・!


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