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ブログ-施設長の部屋

2013/4/19
介護事故

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介護の中で事故は起こるべくして発生するものである。昨日のNHKのニュース9でも取り上げられていた救急搬送の受け入れ拒否から死亡につながる事例や、はたまた医療ミスによる死亡事故。介護の現場においても事故は発生する。転倒骨折、誤嚥、移乗中の擦過傷や打撲・・・相手は生身の体。万全の注意を払って支援していかなければ、そこには大きな落とし穴が待ち受けている。介護する側からすれば、事故を起こしても良い!という意識はない。それ以上に、介護途中の事故を誰よりも恐れながら、日々介護を続けている。

僕は、この介護途中の事故について、事故を起こした張本人に対し時と場合によって、きつく叱ることもある。事故を起こしたくて手を抜いてないことも十分理解できるし、そんないい加減な介護を行っていないこともよく理解している。本人はいたって真面目に仕事をしていることも理解しながらも、叱らなければいけない場面もある。それは、事故が続いた時である。今やスパルタ的教育はパワーハラスメントと呼ばれる時代であり、そこに暴力が加わればドメスティックバイオレンスと言われる時代。職員教育はパワーではなく、相手の理解を促しながら、優しく指導しなければならない。しかし、精神的・肉体的な痛みが伴う「事故」を起こした場合、それを繰り返す職員に対しては、ある程度の厳しさをもって教育しなければいけないと考えているからである。

自分の家族を、やむなく施設ケアに委ねなければならない家族としては、家を出た状態で家に帰してもらいたいと願うのが普通である。誰しも怪我をさせられても笑って済ませることのできる家族は存在しない。家族であるから、家族の苦痛や痛みは本人以上によくわかる。それが自分の手塩にかけた子供でなくとも、親や兄弟であれば同様、相手の痛みが自分に伝わってくるのである。そんな不慮の事故も、怒ってしまったものは取り返しがつかない。かくなるうえは、本人や家族に平身低頭謝るしか方法は残されていない。そして、真摯に責任を全うするしか方法は残されていないのである。起きてしまった事故を取り戻すのではなく、その事故の回復を手助けすることと、そこに自分たち事業所としての責任と気持ちを添えることが一番重要であり、家族や本人から求められる姿勢ではないか! 

そして、事業所としては、事故を起こした職員を十分守ることも必要である。そこに故意の事故であっても同様、そのような職員を雇用し管理しなければならない責任は事業所には存在するのではないか?!非常に不条理ではあるが、僕は、あらゆる事故から職員を守るつもりである。そして、同じようなミスを繰り返さないよう、事業所内で改善策を話し合い、事故の撲滅に働きかけることを優先すべきである。被害者の家族に施設内の問題を押し付けることは筋違いである。

いずれにせよ、介護途中の事故は起こり得る。だからと言って起こしても仕方ない!では無く、介護途中の事故の発生をできる限り起こさない努力は常日頃から実施すべきである。

2013/4/18
一日中しゃべりづめの一日。

ana-p2-02-1680.jpg  無事、タッチダウン!ってか・・・・?!

一昨日の話となってしまったが、久しぶりに一日中、話しっぱなしの日を過ごした。昨日の水曜日は朝から三重県の総合文化センターにおいて、地域密着型サービス協議会の総会があり、議長として議事の進行を行い話の連続。昼食をはさんで午後から会場を同じく三重県の総合文化センターにおいて、この9月に開催予定の認知症フォーラム実行委員会を開催。実行委員長として、愛知県、岐阜県の代表者を交えて、総勢20数名の会議を行い話しっぱなし。夕方5時に会議を終えて、とんぼ返りし、自宅のワンちゃんたちを裏庭に出しておしっこさせて、そのまま鈴鹿市の労働福祉会館へ研修講師として出席。6時半より8時半まで、みっちりと「ホスピタリティ・マインド」をテーマに介護事業者の枠を超えて、世界に名だたる高級ホテルやリゾート施設が実践するホスピタリティについて話をした。

元来、人前で話をすることが好きであるから、朝からテンションあがりっぱなしの状態で、夜の9時近くまで突っ走ったこととなる。途中、のど飴を少々なめながら、ペットボトルのお茶を少々。それでも、なんとか役割を果たすことで安心して床に就くことができた。結局寝たのは夜中の2時。いつも研修講師を務めると、その夜は眠ろうと思っても、その日の研修内容を思いだあしては身震いし、失態を思い起こしては悩むことが多い。これでいて結構小心者。口から出た言葉は訂正することができない分、悔やまれることも多い。特に昨日の研修は有料(参加費500円を払ってもらっていた)ので、なおの事責任重大である。支払った参加料に見合う内容であり結果を求められるとなると、本当にプレッシャーを感じてしまう。

まあ、研修講師の二時間も大変ではあったが、何よりもこの日を迎えるまでが、とても大変な日々を過ごしていたのである。総会の資料作り、実行委員会の資料作り、そして研修内容のと構成を考えながらパワーポイントの資料をつくる。三つの資料を同時進行で作成することが、一番大きな作業であった。何度も何度も資料を作り直し、加筆し、削除しと、やるべきことを一つ一つつぶしていく作業で、なんとか凌いだものの、やはり3つの大きな事業を同時にこなすことは避けたほうがよいと学んだ。

研修講師を終えての今日、さっそく研修を主催した事業所から受講者の評価を頂戴した。とても好意的に受け取っていただいたようで、一安心。次に、そんな評価を書いてくれた受講者の皆さんに感謝! ようやく安堵のため息が漏れた!って状況です。

2013/4/16
なぜ、高齢者の介護の質にこだわるのか?!

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太陽の家を設立して9年が過ぎ、今年で10年目の年を迎える。営利法人として、何もわからずこの業界に足を踏み入れ、沢山のスタッフに支えられ、ここまでやってこられた。特にうちのグループホームの管理者や居宅のケアマネなどの力が大きい。他にもフロアーを取り持つリーダーや相談員の人柄にも助けられて、お世辞ではなく大いに感謝しているのは事実である。手前味噌にはなるが、うちのスタッフは、全てにおいて優しく、思いやり多いスタッフが揃っている。難点を言えば、「気づき」が増えにくい。とてもいい子達だけに、大事に育てられている。大事!大事!は、全てにおいて「据え膳」の生活を保障されてきたわけで、その点で自分から行動を起こすことに慣れていない。

子供時代にいろんな痛み、苦しみ、悲しみ、辛さを味わいながら生活してきたから「気づき」が形成されるわけでもない。その痛みや苦しみ、辛さを感じ、そこに自分自身の気持ちを添えることをやって、初めて「気づき」が育つ。痛みや苦しみだけしか経験していない者は単なる意地悪な人格となる。しかし、その辛さを味わい、なんとかその辛さから抜け出る方法を考え、脱却から失敗してまた苦しみを味わってしまうことの繰り返しが、心を添えるという意味であろう。と、同時に喜び、幸せ、楽しみや感激を知っていることも重要である。私は、うちの職員さんに期待したいのは、大いに苦しみ、大いに楽しみ、大いに悩んでもらいたい。そのことで人間の感性は磨かれ、一回り大きな人間となっていくことと信じている。

さて、前置きが長くなったが、なぜ私が介護の質にこだわるのか?というテーマに関してお話すれば、その一番の要因として今置かれている高齢者の環境に不安を感じていることである。うちのデイサービスを利用する高齢者の方を見守る中で、沢山の問題点を抱え生活に支障をきたす場面の多い方々がいる。たくさんの生活環境がある中、人によってはフォーマルな支援だけでは不足するケースも存在する。ケアマネなら多かれ少なかれ、同じような問題に悩んでいるはずだ。それほど高齢者を取り巻く環境は、今の介護保険の制度をもってしても完ぺきとは言いにくいことが一番の問題ではないか。

しかし、問題はなおの事根が深い。フォーマルな支援を提供する側の質の問題が、これほど制度が厳しく変わった今なお、一昔前の人を人として扱えなかった措置制度の時代と変わらない現状に腹が立つ。自分自身も介護保険の第一号被保険者となる年齢に近くなるにつれ、こんなフォーマルな支援は受けたくはない。一生を終える貴重な時間を、そのように理解し、支援してもらえる環境が整っていない。歳をとることは自然の流れである。誰しも歳を取り身体だけでなく精神的にも機能の低下がはじまる。その局面で、ただ単に寿命を終えるまで生かされている。そんな支援がまかり通ってよいのだろうか?

毎日、騒々しく時間を忘れさせて騒ぎまくるだけの介護でよいのか?食事、排せつ、入浴だけの介護でよいのか?どの施設も同じような活動を行い代わり映えしなサービスでよいのか?たまには一人で考え事したり、演歌や童謡だけの音楽ではなくクラッシックやジャズなどを聞きたい気持ではないのか?・・・食事も与えられるものではなく、自分でチョイスする機会がなくってよいのか?自分の好きな服を自分が選んで着ることはできないのか?いつも団体行動を強いられ、ともに何かをしなければいけないのか?話したくないにも拘らず、やたらとハイテンションで話しかけられ、会話を強要することでよいのか?一人で外出することは許されないかもしれないが、だからと言って部屋の中に閉じこもることしかできない環境ってのはどうなんだ?時にはおいしい特別の茶葉を入れておいしいお茶を楽しみたい。そんなことを考えてもらえる職員を育てたいと思っている。

2013/4/11
晴れ、時々 曇り

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暖かくなったり寒くなったり、服の管理が難しい時期である。半袖T-シャツでも汗ばむような日があったり、今日のように足元がジンジン冷える日もあったり、とにかく体温調節の難しい毎日である。週間予報によれば、今週末以降は20度を超える気温の毎日が続くようである。天候も晴れの日が多い。サンフランシスコの一年は、このようなカラッと寒い毎日が一年中続く。(厳密に言えば、夏は暑いことは暑い。)昼間は暑くなるものの、夜にはカーディガンの一枚も羽織らないと寒くて仕方ない、言ってみれば過ごしやすい気候である。

しかし、日本の場合は、この寒暖の大きな春先を超えると途端に、湿っぽく毎日がジメジメしたうっとうしい露がやってくる。すぐに食中毒警報が出され、行政機関から注意喚起の文書が回ってくる。乾季、雨季、熱波と続く日本の気候を、昔の人はそれなりに諦めて逆に楽しんだ。ものは考えようであり、ムシムシ・べたべたの暑い日本の夏も、生きてる証拠と考えて、毎日の湿気を楽しむようにすれば、それなりに過ごせるものなのか・・・?テレビCMでも早々と「水虫」の薬のCMが流されるようになった。

浴衣に花火、団扇に蚊取り線香、縁台と朝顔・・・日本の夏特有の風流は、今では洋風に変わり果て浴衣の代わりに派手派手模様のユニクロのステテコとダボダボのTシャツ、団扇の代わりの電池式簡易ファンと電子香取、キャンプ用折りたたみ椅子とイボイボのゴーヤ、花火も変わった。昔ほどの火力を誇ることのできないショボイ線香花火。派手派手な社会となりっていく中で、古い昔の風流は次第次第と時代遅れの遺物となっていくのかもしれない。

昔かたぎな目立ちたがりは形を変え、テーマパークで乱稚気騒ぎをして周りの人の迷惑を顧みず、自分だけが目立っていれば嬉しいアホな学生の多い時代。わびもさびもヘッタくれもない時代なんだろうな!dsc00703.JPG

2013/4/10
近年の冠婚葬祭事情

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日本の冠婚葬祭は、年々大きく変化してきているようである。これも少子高齢社会のせいかな・・・?昨日、私の叔母が亡くなった。その葬儀のために一日を親族とともに過ごした。普段会うこともない親戚と顔を合わせ、その変貌ぶりに、このような場でなければ親戚と認識できない変化に驚くやら、成長した子供たちの姿に驚くやら・・・当日の葬儀会場は驚愕の声と笑い声が響く、ちょっと場の雰囲気もあったものではない。そのような状況であった。これも、年齢若く人が亡くなった場合の葬儀ではなく、世代交代の一部と言える別れの儀式との違いと言えるかもしれない。 そして、もう一つの大きな違いとして、葬儀に参列する人達である。年配者の葬儀の場合、参列者の方々は概ね後期高齢者と言われる人々が多く、歩くのもおぼつか無い年寄りばかり。あっちにヨロヨロ、こっちにヨロヨロ、いたるところにぶつかり、すべての動作が緩慢で、交わす会話の声がやたらと大きい。そして、その会話に耳を傾ければ、会話がかみ合っていないにもかかわらず、お互いが理解しあったような素振り。まったくもってデイサービスのような様相である。

一人の男性が我が父のそばに歩み寄り「こんにちは、ご無沙汰です!」。すると、うちの父は「はあ?どちらさんでした?」ときた。同じ地区に住む古くからの知り合いに向かってである。その会話を聞きながら、僕でも知ってるのに・・・と思いつつも何も口出しせずに見ていた。 第二に、火葬場の控室での話である。鈴鹿の火葬場の待機場所は和室である。おまけに上り框の段差付。皆が杖を頼りに歩きかねている爺さん婆さんたちが、和室に上がるのに一苦労。次に和室の床に座るにも一苦労。足を投げ出し、お茶や茶菓子の接待もままならない状態で、丸太が横たわるように、そこかしこに年寄りが座り込んでいる。まあ、活動的ではない、なんという無様な恰好!と一人の親戚が言う。

私の身内の世代交代が今始まりかけている。遅がけの世代交代は、老人ばかりが目立つ。ちょこっと元気な爺さん婆さんがヨイヨイの爺さん婆さんを労わって持成す。老々介護ではないが、老々接待の現場であった。今週初めは叔母の葬式、そして今週末は実の妹の娘の結婚披露宴に出席。まあ、今の時代の冠婚葬祭の様変わりに、変な興味がわいてきた。


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