太陽の家の玄関アプローチにパイロンとバー・・・・・
なんだこりゃ??!!と思われるかもしれませんね。
これは認知症のデイサービス利用者のお一人対策で講じた苦肉の策。
認知症、車いすを移動手段とする方の外出防止策として考え出した案の一つです。
太陽の家の玄関ドアは自動ドアです。タッチセンサーに触れればいつでもドアは開きます。
玄関口の人感センサーが扉が開いたことを音で知らせ
設置されたモニターで人物を確認できます。
その都度、玄関口で声掛けし、室内に戻っていただくようにお願いする毎日ですが
写真で分かるように玄関からスロープでまっすぐ降りると
常に交通量の多い県道があります。
ひょっとして外に出たことを気づくのが遅れた場合を考えての苦肉の策ではあります。
第二弾の安全策も検討しておりますが、ここで課題が出てきました。
①第一に見た目が良くない。
②車いすから普通の椅子に代えて日常を過ごしていただくことは無理なのか?
③ コーンバー程度で行く手を遮ることは可能なのか?そして、その間に職員が遅れることなく制止できるのか?
④本人の気持ちはどうなのか?等
認知症の人に対する専門職としてよりも、マンツーマンで関わり続けることの難しい多動性の利用者に対応することの難しさがある。
皆さんならどうのように考えるでしょうか?!
太陽の家デイサービスセンターもしかり、グループホームもしかりですが
利用者のご家族への連絡は常について回る業務の一つです。
この連絡について、何処までの情報を、どれだけ、どうやって伝えるのか?が大きな問題であることを皆さんはご存じだろうか?
通常、利用者の様子をお伝えする「連絡帳」を使っての情報伝達を実施している事業所が圧倒的多数であると思うのです。
当然、我が太陽の家も連絡帳を使って、その日の様子、体温、血圧、食事量、排便の有無、入浴の有無を記入してます。
ただ、それだけでは情報量としては不足であり、可能な限り一日のご様子を文章でお知らせしています。
まぁ、これくらいはどこの事業所でも実施しているわけで、特に差別化にはつながってはいません。
医療を含めて適切なケアの連携を進めるうえで、これらの情報に水分の摂取量と時間、排尿の時間と量と色をお知らせするときもあります
すべては、利用者の体調をみながら、医療との連携が必要と思われる状態の時には、普段よりも細かく情報を提供しています。
また、必要な場合は、写真を添付したりもしています。
さて、今日、私が皆さんに伝えたいことは、情報提供状況ではなく
家族、主治医が求める情報は何か?についてなのです。
この点を考えて情報提供はされるべき!と私は考えています。
このような話を聞いたことがあります。
サービス利用中に体温が上昇した。最初37度を超えている程度であったが
次第に熱が上昇し、38度9分まであがった。
その日は運悪く、全ての医療機関が休んでいる日曜日であった。
事業所は、さっそく家族に一報を入れようとした。携帯電話に電話するも応答なし。
八方手を尽くし、たどり着いたのが家族さんの勤務先。
当然、日曜日で勤務しているはずがない。
伝言だけを残して電話を切った。
さて、このケースを皆さんはどのように感じ、どう思われるだろうか・
私たちの介護サービス事業所は、利用者の方々に何か異変が起こることに神経質となる。
看取りに関して、しっかりと指針を示していようがお構いなく、事業所としては発熱程度の異変に
対しても神経質になる。私は、この異常なほどの神経質な状況を良しとは思わない。
自宅で介護ができないから、高額な介護料を支払って介護を委託しているわけであり
一から十までのすべての出来事を報告され、それらの決済を求められるのは筋が違う。
そして、何よりも、発熱しました!という情報だけではなく、本当に責務としての情報提供するのであれば
その時の状況よりも、そこに至るまでの水分摂取量、排尿に関する情報、活動情報やその他の判断材料も合わせて
報告してもらえないと、仮に主治医に連絡つけても説明のしようがない。
私たちが実践している介護サービスの必要不可欠な情報提供は、その点に考慮して行われるべきであり、
ただ単に責任のがれの口実づくりであってはならない。と考えている。
役得!! しんどい役割ではありますが、三重県地域密着型サービス協議会の理事をやらしてもらっているお蔭ですね・・・
元リッツカールトン日本支社長、現在の「人とホスピタリティ研究所」所長、高野登氏の講演会を行いました。
高野氏の著書は、ホスピタリティに始まり、人として心を添える気づきなど
介護に携わる者として不可欠な「気持ち」の在り様を説く内容が多くあります。
ほとんどすべての著書を読ませてもらい、とても共感するところ多く
一度、ご本人にお会いしたいと願っていましたが、今回、4月に行われた協議会総会の記念講演講師として
お招きすることが実現しました。
他の理事の皆さんと記念撮影させていただいたのちに、高野氏とのツーショットを頂戴しました。
緊張で少し顔がこわばっておりますが、とても有意義なお話を聞かせていただきました
。
世間はゴールデンウイークの名の元、長期休暇にどこもこも人にあふれる時
私たちは、相変わらず仕事の連続。世の中が祝日なのか、日曜なのかも認識できず
その時になってハッと気づく始末。
別に世間さんと一緒に休みたいとは思わないが、この時期、介護職員さんにしても
子供を預かってもらえる場所に苦労している。
太陽の家に限らず、介護職員さんの苦労はどこの施設でも同じようである。
また、私たちの地域では長期休暇の人材不足をネタに愚痴っているが
九州地方では、先の震災による要介護者の増加、介護職員の被災など
只でさえ介護職員が不足傾向にある高齢者介護の現場では
実際に現場で介護にあたる職員が疲れ切っていると言う。
我々が加入する全国グループホーム団体連合会からも人材支援が要請され
全国の会員事業所から5日単位で人材の派遣を実施している。
東北の震災は死者の数も多かったが、何よりも原発の問題が大きかった。
九州の震災は、異常な回数の有感地震。
どちらも、体験した者にとって生きた心地がしない日々であろう・・・
東南海地震が危惧される中、この地方にも、同じような震災被害が起こってしまうと
生きることに視点が集中することで、どうしても煩わしい存在となるのが認知症の人たちであろう・・・
生きている必要のない人たちと疎外され、健常者が優先されてしまうかもしれない。
そのような風潮の中で、私たちはどこまで認知症の人を代弁し、守っていけるのだろうか・・・
念願でもありました「認知症」に特化した勉強会(・・・雑談会?)を、地元の認知症専門医のドクターを交えて組織することが出来ました。
先月末に発起人会を開催し、名称、活動内容などを決め、今後の活動が期待されるところです。
「認知症を考える会」は、さっそく、この5月31日(火曜日)夜に第一回勉強会を開催することが決まり、今、その準備に追われています。
この会は、元々、東京の品川区大井町にて定期的に開催されている『お福の会』を真似て、私たちの地域においても
認知症の人を支える地域づくりと認知症を共通言語として理解できる社会の構築を目指して組織されたものです。
職種が変われば同じ高齢者福祉に身を置くものですら、認知症をしっかりと理解できていない現状を改善すべく
高齢者福祉に限らず、社会全体で認知症を理解しよう!という目的を持っています。
現在、「認知症を考える会」には、認知症専門医5名、薬剤師、地域包括、行政担当者や福祉分野の方々の参加をうけています。
わたし自身、この会の将来にとても大きな夢を抱いており、なにかしらの影響を社会に与えることができるのではないかと信じています。
もしも、この会に興味ある方は、ぜひこのホームページのお問い合わせ窓口からご連絡ください。