太陽の家

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ブログ-施設長の部屋

2009/9/12
うちの丸子さん Vol.12

 丸子さん、転んじゃいました。 昨夜の事ですが丸子さん、夜も0時を回った頃にトイレの必要性を感じたらしい。トイレに向かう途中に転んじゃったようです。夜勤職員が物音に気付いて居室を訪問したところ、トイレの前で尻もちをついていたそうだ!

 朝、出勤の時に私のデスクには事故報告書が置かれており、同時に看護師からも連絡を受けた。幸いなことに打撲も骨折もなく済んだのだが、事故の状況を聞くと、深夜帯に丸子さん尿意を覚え目覚めたが、トイレに急ぐあまり歩きながらパンツを下ろし始めたそうな。それが原因で足がもつれ転倒という流れのようである。

 この手の事故は良くある事故で、誰だってパンツを濡らすことを平気な人はいないように認知症の高齢者もパンツが濡れて気持ち良いわけがない。ただ、繰り返し解決策をお話しても記憶に留まらないのが認知症。じゃあ、この問題をどうすれば良いのか?と言うところが職員間で考えてもらわないといけない。福祉住環境試験やケアマネジャー試験問題に、ポータブルトイレ(簡易トイレ)をベッド脇に設置するなど、トイレまでの距離を短くすることで改善される。と書かれている。

 ただ、太陽の家では居室内に固有のトイレが設置されている。ポータブルトイレの設置ともなるとご家族の方に新たに購入頂くこととなり、これらの財政的な負担増を考えると、やはり施設内で対策を考えなければいけない。まず、一番簡単なのはベッドの位置を変える。出来る限りトイレまでの動線を短くできるような家具の配置を検討する。ここにご本人の意思が入ればなおのこと素晴らしい。共同作業を丸子さんと行う。   

 と言うことで、さっそく丸子さんの居室の大改造に着手。今晩からは、トイレに起きても安全にベッドに戻れることを期待しています。

2009/9/12
厚生労働省 老健局 介護保険課を訪問!

dsc02190.JPG介護保険計画課のルームプレートdsc02200.JPG 

今日は朝の7時26分の近鉄に飛び乗って・・・(本当に飛び乗ってと言う表現が当てはまるような、滑り込みセーフ的な駆け込み乗車でした)東京は霞が関の厚生労働省へ行ってきた。先にも書いたように、今どきの世の中は便利になってインターネットや携帯の端末を使って各種予約や切符申込の手続きが簡単に行える時代です。私も若い世代に遅れないように、それらのシステムを使って列車を利用しているのですが、すべてがチケットレスで新幹線もチケットは不要。カード一枚で東京まで行けてしまうのです。さて、そんなこたアどうでも良いのです。三重県グループホーム連絡協議会の会長と共に、全国グループホーム団体連合会(全国GH連)設立のご挨拶に参加してきた。

 厚労省は先の官僚が狙われる事件以降、来訪者や職員の入館のセキュリティーチェックが一層厳しくなったようで、入門の際の個別の身分証明書のチェックから始まり、受付。訪問先、来訪者指名の記入の後に渡される一時入館証なるICチップ入りパスをもって特殊なゲートをくぐってと、二十三重のチェックが行われていました。このパスは鈴鹿サーキットで開催されるF-1日本グランプリの際にパドック入場専用ターンスタイルというシステムと同じです。F1の場合は、ゲートを通過する人間の情報が管理部門ですべて掌握できるようになっており、その人の氏名、身分、写真までが表示されます。恐ろしいほどの管理社会なんです。これと同じシステムが官庁で必要とされるほど世の中は荒れているのでしょうね。

 今回は全国GH連の代表の和田行男氏と事務局、副代表の面々、総勢9名の団体さんでご挨拶。うちの会長のご主人には「ミーハー」とまで言われて御上りさんよろしく、すべて見るもの、触れるものが珍しく、やたらめったらと写真に収めてきました。流石に国の最高機関だけあって省エネには気を配っていることが良く分かります。館内の廊下の照明は間引きされ、館内温度設定も28度なんでしょうね・・・非常に蒸し暑く。一応礼儀として絞め慣れないネクタイなんぞ着けていった私は汗だく。

 20分間の予定の訪問も予想に反して友好的で、介護保険課の課長さん直々に関係部署の室長さんやDr。まで紹介していただき一時間を超えて話し合いの場を与えていただきました。

 さすが・・・(本当になんでもかんでもに感動してしまう御上りさんですが・・・)厚生労働省の職員さんだけあって見る人見る人すべてが頭良さそうな印象。今回お話しさせていただいた課長さんも、非常に頭脳明晰な方で、話す内容に隙がない。まぁ、ここでの会話の内容はブログでは書きませんが、かなり建設的な意見交換ができたのではないかと思います。参加者全員大満足の様子で厚労省を後にして、全員そろって食事をしました。

 こんな体験をし、東京から帰ったのですが、日本は広いし大きい。逆にいえば我々のような一事業所からみる厚生労働省は、あまりにも遠い、高い所に位置してる感じを受け、もっともっと福祉を勉強しないといけないと感じて帰ってきたのでした。

2009/9/10
うちの丸子さん Vol.11

 今日は最高にお天気が良かった。ここ数日雨のないお天気が続いておりますが、今日のお天気は殊更秋らしく空気が澄んでいる感触がありました。こんな良いお天気の日は家の中でじっとしてられない丸子さん。今日も活発です。朝からそわそわ、人の話も上の空。なんだかね・・・・

「 ◎・?▽□¥\(0 0)/・・・・・」なんですね・・・・

『そうっかァ・・・』 意味がようわからんのですが、何かを言いたげ。

『なんで?今日はきちりとお話してくれへんの?』と聞いてみる。

「・・・・・%6&$#▲●◎?^^)・・・」・・・・・・うにゃ?

『う~~~ン、参った!』

僕には今日の丸子さんの気持ちが理解できないんです。何が問題なんだろうと、ここ数日の日報に目を通すが、それらしき原因も問題も無いようである。こんな時に在宅では家族の方がどのように対応するのかと言うと、単に放置するだけしかできないですよね。しかし、我々は認知症のスペシャリスト。それなりの教育や研修は受けてきた。そんな自負心をもって、よう~し、ここは一発、俺の力量で解決じゃ…!とばかりに奮闘する。

奮闘すること一時間。汗だくになりながら丸子さんの気持ちを読み取るべく悪戦苦闘、しゃべりにしゃべり、口の中はカラカラ。それでも丸子さんは何も話してくれない。時々、笑顔こそ見せてはくれるものの、相変わらず抵抗するでなく協力するでなく。ただ黙って僕を見つめているようでソッポむいているのは変わらず。

 昼食をはさんで午後からは職員が事務所のドアをノックして入ってくる。彼はいつも何かに脅えるような感じで私の横に来てボソボソと話すのですが、彼曰く、お天気も良いので海に遊びに行きたいらしいのです。総合病院から退院したてのOさんを除いて全員で海に行きたいと言うのです。特に昼から差し迫った仕事(本当はいっぱいあるのですが、ただやる気になれないだけで・・・)も無いので、バス二台でドライブすることとなった。

 丸子さんも当然行くこととなるのだが・・・やはり一言も話をしてくれない。

車に揺られること15分。近所の海水浴場へ到着。9月にもなると海水浴客は当然ゼロ。誰もいない浜辺を見下ろす堤防の階段に皆で腰を下ろして海を眺める。遠くに知多半島、伊勢湾中央にある神島、鳥羽や伊勢まではっきりと見渡すことができる。中部国際空港(セントレア)もハッキリと見える。そうこう言っているうちに一機飛行機が飛び立った。そして上昇する中で機首を回転させ私たちの居る方向へ飛んできた。一番最初に私が見つけた機影も次第に大きく、肉眼でも確認できるほど近くなり、入居者の皆さんも目で追えるほどの大きさになった。

 絶対に聞こえないとは思うけど、飛行機に向かって叫んでみた。『お~い、ここのばあさん達が見えるか・・・?』 ばあさん達も叫んだ!思い思いの事を。

普段、大声を出すことも無い施設内の生活。そんな生活からひと時だけど童心にかえって波打ち際で波と戯れ、飛び去る飛行機に向かって大声で叫んでみる。少しだけど、日頃の生活から溜まったものが何か出て行ったように感じて帰路に就いた。

『また、行こうね!』 そんな気持ちで車に揺られてきた。次回来るときには丸子さんも何かを話してくれるのかなァ????

2009/9/9
うちの丸子さん  Vol。10

  久しぶりの丸子さんの登場です。先週末には所用で上京していた関係から施設を留守にしておりました。数日間、本に週末だけ施設を留守にしただけですが、久しぶりに丸子さんとお会いすると、「あんたぁ、久しぶりやなぁ・・・」と一年もお会いしていないような言葉を頂戴してしまいました。認知症の方々は、本当に一日でも顔を見ないと、この言葉を頂戴する。一日、二日なら「久しぶり」だけど、これが一カ月ともなると「あんた?誰?」になってしまうのでしょうね・・・(笑)

 さて、今日はお散歩の時間を変更してみました。いつも朝方にお散歩に出かけるのですが、今日は午後、それも夕食前に出かけることとなりました。夕食前にお散歩と言っても、まだまだお天道さんは頭上高く、日も長いのですが、一番不安なことは仕事帰りの家路を急ぐ車が増加することです。こn太陽の家のロケーションが幹線道路沿いにあることもデメリットであることもあって、車の通行量が非常に多いということが挙げられます。今のところ、特に交通事故に遭遇するとかの問題はないのですが、今後、全く皆無ということは言えないのではないかとも考えています。これから先に、交通事故を回避しながら、どのように自由なお散歩時間を確保するか・・・?が問題です。

 丸子さんも、健康意識と気晴らしも兼ねて毎日お散歩に出かけます。交通事故や遭難事故を恐れるがあまり、丸子さんを施設内に閉じ込めてしまってはどんどんと認知症が悪化してしまいそうです。

 好きな時に、好きなことを自分が思うまま行動できる施設って、理想ですよ!

 今日のお知らせでも書きましたが、うちの丸子さんだけではなく、ほかの利用者の皆さんにも自由な意思決定をし、自分の思うがままの行動を可能にするためにも、多数のボランティアさんを募集いたしました。興味ある方は、ぜひ一度お電話をください。お待ちしております。

2009/9/4
うちの丸子さん Vol .9

 今日の丸子さん、お買い物に職員と共に道を挟んだ施設前の大型スーパーへ行くこととなった。玄関を出るには事務所前を通るが、その時お小遣いを要望してきた。

「買い物に行ってくるんで、お金出して!」と丸子さん。

「何を買いに行くの?」と事務所

「薬!」と丸子さん。

丸子さんには、事務長が一生懸命、薬は昨日の病院受診の際に貰ってきた事を伝えるが、本人には伝わらない。そりゃそうだよね。薬を受け取るのも職員、管理するのも職員。本人さんは実際のところ薬をもらったという意識がはたらかないのは当然だ。いろいろと説明しながら、お金を本人に渡す。

 さあ、お金をもって、数人の利用者さんと共に出発!と言う時に、私の方からお願いを言ってみた。

「丸子さん、僕にお菓子を買ってきて!あられで良いんで、一袋買ってきて・・・!」

「どんなあられ?」といぶかしげに答える丸子さん。

「あのな、これくらいの大きさで(と言いつつ、両手でサイズを示す)ねじってあるあられ!」

と説明する私を横目に「ふ~ん・・・知らん・・・!」と一言残して歩きだしていった。

 職員の皆さんに読んでほしいのは、認知症ケアって、本当に細かな気配りが必要であることを知ってほしいのです。病院受診、お買いもの、ドライブなど外出したり、また施設内の日常活動の中でも説明が不足しているように感じる。デイサービスの職員にもお願いしたのですが、自分達は介護をする=イコールお世話をするに徹しすぎる傾向にある。お世話するのではなく共に生活する。感覚がほしいのです。薬は切らすことなく常に病院から貰ってきて施設内で個別に管理されている。お買いものに行ってもお金の苦労や商品の袋づめなど一切心配しなくて良い環境が介護でしょうか?全て、痒いところに手が届く介護は認知症ケアには不適切であると考えます。自分自身に置き換えても日常的な活動の中で不便に思うことはあるはずです。認知症だから、そういった不便は感じないように支援する。という理論は絶対に間違っていると思うのですが如何ですか?


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