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ブログ-施設長の部屋

2020/3/24
高齢者に及ぼす新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルスの恐怖は、WHOが世界規模の感染症であると発表する前から

高齢者介護の現場では神経質になり始めていた。

威容用マスクの不足やアルコール消毒薬の不足が騒がれ始め

マスクを求めて朝から薬局に行列ができる。

今まで想像もできなかった大ごとに発展してきた新型コロナウイルス。

日本全国の学校を一斉に休校措置をとってみたものの

罹患者数に大きな変化は見られない。

世間が騒げば騒ぐほど、高齢者世帯では新型コロナウイルスへの恐怖は高まり

正体不明のウイルスで死にたくはない感情が先走る。

実際、高齢者デイケアや福祉施設における感染も発表され

地域によっては、福祉施設でのクラスターが問題となり、

名古屋市では、市内のデイサービスの一斉閉鎖を行った。

ここで、高齢者施設の一斉閉鎖と言う手段には逆の思いを持っている。

高齢者施設の目的は、ただ単に入浴、排せつ、食事の提供だけではないことを

地域社会の皆さんには理解して頂きたい。

デイサービス等の福祉サービスには、時間や活動に対するいろいろな制約や促しが行われる。

普段から、サービス利用者は、一日中家でのんびりと過ごしたいのに・・・と言いながら

しぶしぶデイサービスの送迎車に乗って、修練の場(?)に連れ去られるのである。

しかし、厳しいかもしれないが、この「修練の場」があることで

要介護高齢者は心身の健康が維持されていると言っても過言ではないと思う。

一日中、のんびりとテレビの番をすることは、それこそ認知症への近道であり

活動量の減少は、脳の活性化だけでなく筋力や関節の弱体化に直結するのである。

この筋力の低下していく現象を医学用語でサルコペニアと呼び、

そのうちにテレビのニュース報道でも聞くことが増えると思うが、

このサルコペニアは、人間の生態原理に悪循環を生じさせることとなる。

これが、また医学用語でフレールと言われる現象である。

もちろん新型コロナウイルスへの罹患は高齢者にとっては命取りにつながる。

重症化しやすい基礎疾患を持っている高齢者には

このウイルスは非常に恐ろしい。何よりも、地域の中で誰よりも『自分』が

新型コロナウイルス感染者として登録されることが恥ずかしい。

そんな気持ちとなってしまう、今の要介護者とその家族の気持ちは充分に理解できる。

しかし、このコロナ騒動が治まった頃には、一斉にフレールサイクルに陥った高齢者の数は

想像を超える恐ろしさがあると思う。

今だからこそ、私たち介護の専門職は、自分の生活を律し、自らがクラスターとならないよう

普段から万全の注意を払いながら、高齢者の余生を支えるための専門職とならなければならない。

このブログを読んでくれている太陽の家の職員さん向けに

敢えてサルコペニアやフレールと言う言葉を使った。

職員全体でこれらのカタカナ言葉をしっかりと理解してほしいと願っている。 


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