昔、と言っても私の祖父の話ですし、私が幼少の頃の話ですからそれほど昔ではないのですが、夕食後の時間にテレビを観ながら居眠りをしている祖父の姿を、今の自分にダブらせて見てしまう。夕食を終えて一段落すると眠くなる。気がつくと観ていたテレビの番組が、いつの間にか終わって別の番組に変わっていることがある。そう言えば、テレビ番組も報道番組しか観なくなってきた。次第しだいに年老いていく自分がそこにあり、同じようにテレビをつけっぱなしで居眠りしている自分が横たわっている。
年齢を加えるというのは、全ての人間に平等に与えられる変化である。祖先のDNAをそのまま引き継ぎ、じいさん、ばあさんのように自分たちも変化していくということなんだろうな・・・と考えてしまう。
人間はいつかは老ける。加齢と共に社会はどんどん小さくなっていく。おぎゃ~と誕生して自宅の一部屋が自分の世界だった時から、小学校に通う頃には地元の地域が自分のテリトリーとなり、高校、大学と進むにつれて社会は大きくなる。社会人となるとこの地球が、又は宇宙が(宇宙飛行士などはそれにあたる)自分の世界となって、その後は年齢とともに大きく膨らんだ世界が小さくしぼみ始める。そして最終的には生まれた時と同じように一部屋が自分の世界へと変わっていく。この期間が日本では女性は86.05年、男性では79.29年(2009年7月16日発表)が平均値である。どのような老後を迎えるか?やはり仕事に精いっぱい振り回されながらも自分の老後を考えて正しく設計していきたい。そのお手伝いをするのが私たちソーシャルワーカーなんですね。