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ブログ-施設長の部屋

2019/9/13
老人デイサービスの在り方

今日は、デイサービスの在り方について、いつも以上に考える課題に直面した。

老人デイサービスってのは、自立支援、重度化防止を目的に

要介護者の機能維持また家族介護の負担を緩和するなどの目的をもって活用されている。

鈴鹿の中でも、要介護者数以上の施設数が乱立し、

同業の間で、顧客獲得(利用者)に躍起になるほど

事業者数が増えている。

それぞれ個々の事業所が個性を出して又その事業所の個性を前面に

事業運営にしのぎを削っているのが現実だ。

さて、文章が回りくどいかもしれないが

今日の僕が感じた課題とは、利用者のニーズと提供サービスの認識のズレについてである。

利用者は、デイサービスに対して、普段の自分に不足している「思いやり」や「やさしさ」

「充足」という精神的な癒しを求めてくるように思う。

そして、その利用者ニーズは千差万別、それこそ利用者の数だけ求めるモノは違う。

本来ならば、それらのニーズを全て叶えて差し上げるのがホスピタリティと言われるもので

不謹慎ながら、それだけのホスピタリティを提供できていないのが

今のデイサービスではないかと考えてみた。

実際、デイサービスの職員の人数は不足気味、新規採用もままならない現状に

全ての人のニーズを満たすだけの余裕もないのが現状である。

スタッフ自身も、自分のやりたいことと、実践してる業務の差にジレンマを抱えつつも

なんとも解決できない苛立ちに燃え尽きようとしている。

町田市に創設されたDAYS BLG って名称のデイサービスで行われている

少し変わったデイサービス。前田さんって人が創設し、今、全国展開を考えている最中と言う。

昨年の末に鈴鹿市の認知症フォーラムにお招きして、それ以降、いろいろとつながりができた。

若いのに結構なやり手と言うか、エネルギッシュな面白い人物だ。

前田さんは、デイサービスに通う方々に、施設の近所で軽作業を提供し

そこでお小遣い程度の収入を得る。そして、その作業から生きる役割、生きがいや、病気に対する耐性をはぐくむ

そんな活動をされている。特に若年性認知症の方への生きがいづくりに話題となりNHKの番組で紹介もされている。

そんなBLGの活動を考えると、果たして私たちが提供しているサービスが本当に適切なものなのか・・・

また、和歌山のリハビリ専門施設と病院においては、

急性期の患者さんへのリハビリに本格的に取り組んで機能回復に目を見張る成果を上げているところが紹介されている。

高齢だから、機能回復は見込めないでなく、徹底的に苦痛の伴うリハビリに挑んでいく。

さらに突っ込んで展開させるとすれば、高齢者だから、障害を抱えているから、と言う理由で

簡単な体操をやって、風呂に入り、飯食って、昼寝して、帰宅する。

どうも、何か足りないような気がして仕方がない。

今日、太陽の家で持ち上がった問題。

「要介護者は、絶対的に『介護』を提供するだけで良いのか?」である。

「自分でできることを増やし、自分の存在を実感できる場であるべきではないのか・・・

扇風機やエアコンが効いてなくって暑かったけど、遠慮して言えなかった!だとか、

昼寝したかったけど、スタッフが忙しそうに走り回っていたから言い出せなかった・・・

そして、職員も職員で、そんな利用者の要望を満たすためだけに翻弄している。

老人デイサービスが提供しているサービスとは、居心地の良いリゾートホテルの真似ごとではない。

リラックスして、余興をもって楽しみを与えることも大切ではあるが

それだけでは高齢な要介護者はじり貧状態となり、体調だけでなく心理状態が低下し続けていくだけではないのか・・・

遣り甲斐、生きがい、余生の過ごし方、出来る事、出来ない事の自立支援っていったいなんなんだ・・・??

今後日本の高齢者の医療と福祉は、少しづつ変化していかなければ

結果的に介護保険サービスは寝たきり予備軍の重度化養成施設となってしまうのではないか?と危惧している。


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